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2024ピースサイクル

 

2023年7月10日月曜日

 2023沖縄ピースサイクル報告

2023沖縄ピースサイクル報告 〔623日~26日〕

ピースサイクル全国ネットワークで取り組む平和運動として日本列島を自転車で縦断する、その第一弾である沖縄ピースを走って来た。

1日目 那覇~糸満~国際反戦集会〉

沖縄ピースは、6月23日の沖縄戦の戦没者追悼式が行なわれる慰霊の日に那覇市から南にある糸満市摩文仁の魂魄の塔まで自転車で走り国際反戦集会に参加。この魂魄の塔のある糸満市摩文仁の丘にはまだ収集されていない遺骨が埋もれていて、その遺骨が混じった土砂を辺野古新基地建設の埋め立てに使おうとしている。

沖縄では戦没者を弔う慰霊の碑が魂魄の塔だけでなく随所に慰霊の碑がつくられていて魂魄の塔に着く前にも白梅の塔にも立ち寄ったが、これらが戦争の遺跡としてだけでなく、623日の慰霊の日になるとそれぞれの慰霊の塔の前で献花台やテント、椅子がしつらえて正装した遺族の方々が当時の戦争の苦難に想いと祈りを捧げ、今なお戦争の伝承を風化させまいとする沖縄の心に触れることができる。

政府はまだ遺骨収集が未だ終わらないこの土地の土砂を事もあろうに辺野古新基地建設の埋め立てに使おうとするのだから尋常ではない。誰しも政府の無神経さに怒りを感じるがそれほど戦争は近いともいえる。奄美、沖縄、そして宮古島、石垣島、与那国島の南西諸島ではミサイル配備の軍事基地化が進んでいて、その石垣島を訪れた郵政シルバーユニオンの方々と魂魄の塔に向かう途中で出会い、国際反戦集会で合流できた。

〈2日目 月桃の歌碑~高江~名護>

2日目は月桃の歌碑などに立ち寄りながら一気に北の高江まで車で移動して地元の伊佐村会議員の団結の建物で説明を受けて自転車で南下して名護まで走る。名護では東恩納市議らと交流会を持ち、日本キリスト教団名護伝道所に泊まる。

〈3日目 辺野古の海~ゲート前~キャンプシュワブ>

3日目は辺野古の新基地建設の土砂搬入のゲート前に行くのだが、たまたま日曜日でダンプカーも走っておらず、座り込みの人たちの姿もなく、誰もいないキャンプシュワブは梅雨明けの強い陽射しの無言の空気、新基地建設はいくら反対してもやめようとしない不穏な静けさが感じられた。

辺野古での行動がなかったため辺野古へ行く前に朝一番で名護市議会議員の東恩納さんがグラスボートと言って海の中が覗ける船を自ら操縦して辺野古の珊瑚礁を見せてくれた。読谷村の知花昌一さんの民宿何我舎(ぬーがやー)で恒例のバーベキューと酒を思い切り食した。知花さんが患って案じられたが、一緒に飲食できてよかった。息子さんが立派に後を継いでいる。

〈4日目 チビチリガマ~普天間/大山~嘉数高台公園~空港>

4日目の何我舎での朝食後チビチリガマの見学でガイドも息子さんがしっかり努められた。何我舎を辞して普天間/大山まで走ってここで自転車をたたんで車で嘉数高台公園に立ち寄り那覇空港に戻って来た。ここでお世話になった沖縄ピース事務局長の久保さんと別れる。パッキングを済まして一緒に走った神奈川ピースサイクルの佐藤さんと旅を振り返りながら飛行機を待ち、無事機中の人となった。

623日から26日まで途中で梅雨も明けて、ピースサイクルの旅は慰霊と抗議の土地を巡る傍ら夜には美味しい地元の酒や料理を味わいながら地元の活動家を始め市議会議員との交流を行った。来るたびに新たな発見と想いが生まれる。「うちなんちゅー」と「やまとんちゅー」の壁を乗り越えて「くーすー」を酌み交わせる日が来るのはいつになるのか、そんな想いを強くしながら沖縄ピースを終えた。  報告者 東京ピースサイクル 櫻井郁利

 



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