2024年5月29日水曜日
【報告】2024神奈川ピースサイクル
反戦平和・春のさわやかな風の中で!
5月21日~24日 神奈川県下を走り、一路浜岡原発へ
5月21日から24日まで神奈川ピースは、「2024神奈川ピースサイクル」を開催しました。今年はロシアのウクライナ侵略、イスラエルのパレスチナ攻撃と戦争が激化し、またリアルな映像でも見られるように人の命が失われる状況が続いています。
神奈川ピースは、「こんな時こそ必要なのは、平和のペダルを漕ぐちから!」をテーマとして県下を走りアピールしました。
5月21日は川崎市平和館をスタート地点として、館長の見送りを受けスタートし、横浜ノースドックゲート前、横須賀市役所を訪問、横須賀港海上見学ツァーそして宿泊所での交流を行いました。横須賀海上見学ツァーでは普通は見ることができないほどに接近し軍艦を見上げ、潜水艦も上部を海上に出して停泊していました。船にはオイルを運ぶ、弾薬を運ぶなどいろいろな役目の船があるということ。そして大きな弾薬庫も設置されているが今は空っぽだと解説があり、新たな発見がありました。
翌22日は、6つの行政を訪問し平和のメッセージを頂き、池子ゲート見学と厚木基地申し入れを行いました。池子ゲートではいつもはロックアウトされている基地内の緑地見学ができる曜日だったことから自転車で緑多い敷地内を見学できました。
3日目の23日は、大和市役所訪問から始まり、7市町村を訪問平和のメッセ―ジを頂き、明日の浜岡原発再稼働反対の申し入れのために車と電車で移動。しかし、電車が事故のため静岡駅でストップ。車で迎えに行ったが慣れない土地、夕暮れの運転でしたが、無事合流ができ、事なきを得ることができました。
ピース最終日は、焼津を出発45キロを走り浜岡原発申入れを行った。浜松ピース、浜ネットなどの仲間12名と申し入れを行いました。原発の再稼働を止め、再生可能エネルギーの業界の手本とれと申し入れました。最後に全員で集合写真を撮り、行動は終了しました。 天候もよく、ほどほどの気温で苦行ではないピースサイクルでした。
報告 神奈川ピース佐藤
写真1-川崎市平和館 市長からのメッセージ受け取る
写真2-横須賀軍港会場見学を終えて
写真3-池子ゲート前
【報告】2024ピースサイクル東京
2024ピースサイクル東京 5月19日 都心を走る。
5月19日、夢の島「第五福竜丸展示館」前に集合した3名の仲間で都心を走り、無事、神奈川ピースサイクルに引継ぎました。銀座から霞が関の経産省前テントひろばに表敬訪問。東京電力本店では、日曜日のためやむなく警備員に申し入れ書を渡すことになりましたが、柏崎刈羽原発の再稼働を行わないこと、汚染水の海洋放出を中止することの2点を文書で申し入れました。その後、川崎市中原区の平和館まで走り、無事、神奈川ピースサイクルにバトンタッチできました。
《申し入れ書》
東京電力ホールディングス(株) 社長小早川 智明 殿
申し入れ書 2024年5月19日
1.柏崎刈羽原発を再稼働させないでください
2.汚染水の海洋放出を直ちに中止してください
日本列島には世界中の原発の10%が建てられて、世界の地震の20%が起きる地域です。世界中の原発の殆どが地震の起きない地域につくられているのですから、日本は原発に適さない地域です。
日本の原発の安全神話も13年前の東日本大震災で福島原発がメルトダウンして、終わりました。
そして今年元旦の能登半島大地震で、珠洲原発建設計画での反対運動が正しかったことが示されました。
そして13年前の東日本大震災の福島原発事故では、今なお帰還できず、救済を受けられない人達が大勢います。そして福島の過酷事故は地震や津波の複合災害でした。志賀原発のある能登半島でも建物や道路の損壊が激しく、避難や屋内退避が無理だったことが判明しました。
柏崎刈羽原発のある新潟県は豪雪地帯であり、実効性のある避難計画が住民に提示されず、原発の運転の合意も得られてないのに、東京電力は4月15日に原子炉内に核燃料を入れる作業を開始しました。この再稼働への既成事実化に強く抗議し、改めて再稼働に反対します。
また福島事故原発の廃炉の道筋が見えないまま、漁業関係者や市民、そして諸外国の反対にもかかわらず、昨年8月から汚染水の海洋放出に踏み切りました。汚染水の海洋放出は、溶け落ちた燃料デブリの処理を進めるための関連施設を建設する必要から、汚染水のタンクを解体してスペースをつくるためだと言っています。
しかし事故から13年たっても数グラムのデブリの採取さえ失敗が続き、先行きが見えない中で、冷却の注水は終わらず、汚染水は発生し続けてます。汚染水の処理については、他の方法があるにもかかわらず、海洋放出の既成事実をつくったことは、国内のみならず、近隣諸国の反発を招いています。海洋の放射能汚染のリスクを犯すことに断固反対します。
汚染水をALPS処理する際に発生する汚泥状の高濃度放射性廃棄物の保管と処理も問題になっていますし、汚染された瓦礫の撤去や既に行き場のない核のゴミの最終処分場の問題も含めて、福島原発事故の当事者である東京電力は柏崎刈羽原発の再稼働をやめて、福島の事故処理に力を注ぐべきです。 ピースサイクル東京 代表 桜井郁利
〈連絡先〉 〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町3-1-1
高橋セーフビル1F たんぽぽ舎気付
ピースサイクル全国ネットワーク
【報告1】2024六ヶ所ピースサイクル東海村一日行動
5月10日(金)東海村一日行動 東海村申し入れ 会見
《東海村庁舎会議室11時~12時》
「東海村一日行動」が晴天の東海村で阿部功志東海村村議会議員も交え、15名が参加し行われました。昨年は8月19日に実施していますが、今年は、夏の猛暑を避け、5月に東海村~いわき~原ノ町~仙台の自転車走行にルートと日程を変更しての開催となりました。
私たちは3月から、一日行動としての準備をはじめ、昨年実施できなかった東海村との会見や日本原電東海事業所との会見を行うことができました。
東海村からスタートする《六ヶ所ピースサイクル》は今年で29年目になります。日本原電は東海第二原発の再稼働をこの9月に予定していましたが、防潮堤工事の施工不良が工事関係者の内部告発で昨年10月に発覚し、工事が中断している最中の東海村行動となりました。東海第二原発の取水口に津波対策として重さ4600トン、高さ20m、横幅80m.の鋼鉄の防護壁を地中約50mの2つの基礎支柱で支える工事において、基礎部分の鉄筋が岩盤に到達していない、コンクリートがいたるところでボロボロになっているという欠陥工事が明らかになり、事実上この秋の再稼働が困難になっているのです。
にもかかわらず、東海村村議会は昨年12月に「早期の再稼働を求める請願」を可決し、福島県も、原電に委託作成した「放射能拡散シミュレーション」を公表し、避難計画を策定しようとしています。
東海村との申し入れ会見では松戸市から車で参加したメンバーなど、9名の市民で、
文書回答された内容について意見交換を行いました。申し入れについては、25年前の「JCO臨界被曝事故以降の村民の健康診断について」、「防潮堤工事について」、「避難計画について」、「高レベル放射性廃液が貯蔵されている東海再処理施設の安全対策について」など10項目の質問に対し回答を得ていますが、「避難計画については、能登地震によって避難も自宅待機もできないことが分かった。避難計画は根本的に見直す必要があるのではないか。」また、「原発の30キロ圏内に91万人が住んでいるが、今回避難対象者を17万人とした根拠は理解できない。」など申し伝えましたが、村としても返答に苦慮している様子が伺われました。
防潮堤欠陥工事については、原電から報告があったのは昨年の9月20日とされ、鉄筋が高止まりになる工事が発覚しているにも関わらず、原電は安全上問題ないとし工事を続け、6月に他の施工不良が発覚した後、4ヶ月後に初めて村に報告していることが分かりました。この間に村議会特別委員会で再稼働問題が審議されていましたが、全く防潮堤問題は審議で取り上げることはなかったのです。
【報告2】2024六ヶ所ピースサイクル東海村一日行動
5月10日(金)東海村一日行動 原電東海事業所申し入れ 会見
《日本原電東海事業所会議室14時~15時》
レストラン「チロルの村」でおいしい昼食を戴き、午後2時から原電東海事業所との会見を行いました。担当の地域共生部の社員2名の方が対応していただきましたが、9項目の質問では、「60年を超えた原発の安全確認はどのようにして行うのか」、「昨年8月に訪問した時には、防潮堤について一切説明がなかった。内部告発があって初めて公表するのは隠蔽だ。」、「経過を住民に説明し、今後の対応について公表すべき。」、「千葉県東葛地域6自治体は水戸市民4万4千人の避難受け入れ協定を結んでいる。避難場所のスペース確保が問題になっている。92万人の避難は困難であり再稼働はやめるべきだ。」など1時間ほど意見交換を行いました。
原電からは、防潮堤については、「2月に規制委に工事計画認可の補正を行っている。」
と回答があり、経過と工事の説明を聞くことができましたが、施行不良の原因の理由として、クレーンの重さに周りの土が崩れ、溶液に混入し、コンクリートの未充填が起きたと説明されました。今後の対応については調査中とされているところもありますが、回答では、原子力安全に影響はないとされています。規制委員会の判断がどうなるかわかりませんが、私たちは再稼働にとって最重要課題の津波対策に重大な欠陥を抱えた東海第二原発は廃炉にすることを求めていきます。
参考―「日本原電の東海第二原発拡散シミュレーションについて」
[一部のみ掲載]
出展:東海第二原発運転差止訴訟原告団プレスリリース
2023年11月30日
詳細は東海第二原発運転差止訴訟原告団hp参照願います。
2024年5月24日金曜日
【報告1】2024六ヶ所ピースサイクル(前期 東海村~仙台)
【1日目】5月10日(金)
〈東海村〜いわき18時着〉走行距離88km
10時半には松戸から車で参加した市民や、この日、一日だけ東海村を自転車で走行する土屋さん、佐藤さんも含め15名が揃って出発式を東海駅で行いました。東海村村議会議員の阿部功志さんより東海第二原発の再稼働をめぐる情勢について、特に村議会の動向や、防潮堤工事が欠陥工事で中断していることなどについてお話を聞くことができました。
自転車隊は4台の自転車とサポートカー1台(橋本さん、竹浪さん、広瀬さん、藤本)
で、11時にはいわき市をめざして出発。好天に恵まれて追い風を受けて快走できました。いわきまでは去年どおりのコースで午後6時には駅前近くのホテルにチェックイン。この日は居酒屋で歓談し順調なスタートが切れました。
【報告2】2024六ヶ所ピースサイクル(前期 東海村~仙台)
【2日目】5月11日(土)
〈いわき〜原ノ町17時着〉走行距離82km
朝ホテルに郵政シルバーのKさんが差し入れのドリンクとカンパを持って見送りに来てくれました。去年までは、いわきから長山峠を越えて郡山、福島へと抜けたコースでしたので、Kさんは峠まで車で荷物を運ぶサポート役をかって出てくれていました。
今年もにこやかな笑顔をお互いに見せて元気をもらい、福島原発事故を起こした4基の原発がある浜通りを原ノ町をめざして8時に出発し、今回の最重点地域となる冨岡町、双葉町、そして福島第一発電所の大熊町、浪江町と被曝地帯を走り、原ノ町で宿を取りました。
当然。放射線量が気になりましたが、線量計は持たずとも事後に原子力規制庁がネットで公開している「モニタリング情報共有・公開システム」で国道6号沿いの放射線量をプロットできるので確認しました。
前日の走行では放射線量は0.03〜0.04μ㏜/hに対して、この日では富岡で0.108、大熊町で1.943、請戸で0.086、やはり福島第一原子力発電所のある大熊町が突出している。国道6号から奥行ったところでは3.436とか2.658といった数値が大熊町や双葉町でプロットで確認できました。
これは走行した実感でも大熊町の前後区間では脇道に入ろうとしても立ち入り禁止・モニター監視中の看板が立っていて入れないことと重なっています。ちなみに毎0.23μ㏜/h以上が汚染重点地域の指定になるとされている。計算の根拠は追加被曝線量が年間1ミリシーベルト(=1000マイクロシーベルト)が限度だという。このことからわれわれが受けた被曝量も気に病むことでもなさそうである。
ただ、大熊町界隈が丁度昼時で牛丼のすき家を見つけたにもかかわらず営業しておらず、車の往来はあるもののゴースト地域だと実感しました。結局昼食にありつけたのは請戸の伝承館まで走らなければならなかったのですが、それでも走っている時は、平穏な景色ののどかさに線量のことなど忘れてしまっていましたが、13年前に襲った津波と原発の過酷事故を思い起こすと切ない反面、多くの命と生活を台無しにして、今なお多くの人が救済を受けられず、切り捨てられている現実は、原発事故が人災であることを強く意識せざるを得ませんでした。放射能汚染地帯に来て、この目で、そして数値で確認できたことは今後の活動に大いに資すると思う。
請戸では、現代的な伝承館で昼食と見学し。震災遺構の請戸小学校を訪れる。強い南風は北上する私たちを大いに助けてくれたのですが、請戸小学校に行くために海岸に向かった途端、強烈な横風に変わり、コンドラを何度も倒され。行く手を阻まれたのには参った。竹浪さん、橋本さんは、やむなく道端にコンドラを置いて、請戸小学校まで走りましたが、請戸小学校は、教師の的確な判断で近くの平山に避難して全員助かったという遺構でそのリアルさは、技術と資金を投入した伝承館よりもインパクトがありました。
また、請戸小学校の駐車場では、イスラエルから日本に来ているダニー・ネフセティさんや「秩父原発に反対する会」の皆さんと遭遇して、束の間の交歓会となった。
請戸小学校を出て、一路原ノ町まで走り、国道6号沿いのビジネホテルにチェックイン。このホテルは竹浪さんがよく観察されてFBに投稿しています。作業員が多く宿泊しているようで、早朝に迎えのバスが来て、夕方に帰って来るようだ。1泊2食3300円で食事も十分足りて不満はない。国道向かいのコンビニでアルコールを買えば、持ち込みも可能だが、広間で飲む人は見受けられず、黙々と食事をしていました。早朝から仕事に行く人のためのホテルだと理解して、夜は静かにという注意書きを尊重して、私たちも飲まず、最終日の走行に備えました。
2024年5月21日火曜日
2024ピースサイクル浜岡原子力発電所への申し入れ書
2024年5月24日
中部電力株式会社
社長 林 欣吾 様
ピースサイクル浜松
浜岡原発を考える静岡ネットワーク
ピースサイクル神奈川ネットワーク
浜岡原発の再稼働及び永久停止を求める申入書標記の件について、以下の申し入れを行うので真摯に対応されたい。
1, 中部電力は、浜岡原発の再稼働を断念し、3号機から5号機す べてべてを永久停止・廃炉にすること。
2, 浜岡原発敷地内に保管中の使用済み核燃料などを安全に管理できる場所を確保すること。
3, 中部電力は、原発の再稼働につながるテレビCMを取りやめて、CMの使用料を電気料金の値下げに回すこと。
4, 「原子炉領域の解体撤去」の住民説明会を開催し、住民の不安を払拭する努力をすること。
5, 地球温暖化対策と称して原発推進にすることは本末転倒であることから、地球温暖化対策は、再生可能エネルギーを業界の手本となるように推進すること。
以上
2024ピースサイクル浜岡原子力発電所申し入れ
中部電力㈱浜岡原子力発電所
所長 吉田 博 様
ピースサイクル浜松
浜岡原発を考える静岡ネットワーク
ピースサイクル神奈川ネットワーク
浜岡原発とピースサイクルの意見交換
1, 能登半島地震の教訓を活かすために
(1) 地震について
中部電力は原子力規制委員会に対して、基準地震動の最大加速度を3号機と4号機は1200ガル、5号機は2000ガルと提示して原子力規制委員会は概ね妥当と了承しているが、南海トラフ巨大地震の震源域の真上に立地している浜岡原発が、巨大地震に耐えられるのか甚だ疑問であることから、以下の質問に対して説明されたい。
●断層の問題について
「敷地内断層」に関しては、活断層であるか否かの問題とは別に、浜岡原発が「南海トラフ巨大地震の震源域の真上に立地している」ことを問題にすべきであるが、貴社の見解は?
●津波対策の防潮堤について
中部電力は津波対策として、当初18mの防潮堤を設置し、追加して22mまでかさ上げしているが、原子力規制委員会から指摘された津波発生要因の組み合わせ評価を行った結果、津波の最高水位は25.2mとなっている。津波の高さが上がれば、津波波力(圧力)も増加することから、かさ上げだけで対応できるとは到底思えないが、対応策を明らかにされたい。
●取水塔について
浜岡原発の冷却水は、沖合600mの取水塔から800mも伸びた地下取水トンネルを通じて冷却水を採取しているが、25mの津波に耐えられず取水塔が破壊したらどうするのか?
能登半島地震では、広範な海岸部で約4mの隆起が生じたが、同様な隆起が生じた場合、取水トンネルは破断して取水不可能となるが、どう対応するのか?
また、サイホンの原理で取水トンネルの出口にあたる敷地内貯水池より噴出し、防潮堤は無意味となるのでは?
(2) 避難関連について
能登半島地震でも見られたように山間部を挟んで海沿いに立地している浜岡原発周辺地域の住民は、道路の寸断で避難が出来なくなる可能性があるが、どう対処するのか? また、原子力広報館内の来訪者についての避難方法はどの様にするのか?
2、原発1号機・2号機の原子炉解体の問題について
①中部電力は、原子炉領域の解体撤去を2024年度から着手するとのことだが、今回の解体作業は商業炉としては国内初であり、地元では解体作業に伴う安全性への不安が出ていることから、住民や解体作業に携わる労働者が被曝しないための具体的な対策を明らかにされたい。
②単なるスケジュールの列記ではなく、具体的な計画書を貴社のホームページで明らかにされたい。
③住民の不安を払拭するために、具体的な計画書を基にした地元説明会を開く考えがあるのか明らかにされたい。
以上